抄録
紫外線硬化樹脂 (以下, UV硬化樹脂と略称) は約13年前から実用化し, 不飽和ポリエステル樹脂は初期急速な伸びを示したが, 4~5年後には需要は横這い状態となった。他方, アクリル系樹脂はここ数年間に急激な伸びをみせ今後も成長が期待される。その理由はOPECの原油値上げに伴ない, 無溶剤化指向, 省エネ, 省資源の意識が高まると共に, 高生産性, 省力化, 環境汚染防止策など世のすう勢に適合しているからである。なかでも電子・電機部品及び感光性樹脂版材分野では成長率が著しく, 今後コーティングス, 接着剤, 封止剤などは大部分UV硬化システムに変って行くであろう。
本稿ではUV硬化樹脂の世界の現状と動向を記し, 各種UV硬化樹脂の硬化機構に重点を置き, それを構成しているオリゴマー, 架橋剤, 反応性希釈剤並びに光開始剤について夫々実用面からの特性を述べた。UV硬化樹脂は未だ多くの短所を有し特殊分野にしか用いられていないが, 近い将来金属塗装分野にも進出し汎用樹脂としての地位を占めるであろう。