熱硬化性樹脂
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メチロールメラミンの紫外吸収スペクトルの極大波長とメチロール基数の関係についての分子軌道法による考察
メチロールメラミンの電子的性質に関する分子軌道法による研究(第3報)
犬塚 功三田島 守隆
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1982 年 3 巻 2 号 p. 65-70

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抄録
メラミンは200nm付近に強いπ-π*遷移による吸収帯を水溶液状態で示す。メチロールメラミン (MM) の紫外吸収 (UV) スペクトルの性質も基本的にはメラミンのそれと類似しているが極大吸収波長 (λmax) はメチロール基 (CH2OH) の増加につれて長波長側にシフトする。MMのλmaxとCH2OH基の導入数との間には直線関係があることが知られている。この論文では分子軌道法の一種であるCNDO/2法の枠内において, 全π電子間に一電子励起配置間相互作用を考慮してメラミンと4種のモノ, ジ, トリ及びテトラメチロールメラミン (1MM, 2MM, 3MM, 4MM) の遷移エネルギーと吸収強度の計算を行い (1) メラミンのUVスペクトルとMMのそれとの間の関係, (2) MMのUVスペクトルのλmaxとCH2OH基の導入数の間の直線関係の検討を試みた。その結果 (1) に関しては200~300nmの領域に観測されるMMのUVスペクトルはメラミンの最初の2つの禁制遷移と1つの縮退した電子遷移に関係していることを明らかにした。 (2) に関してもMMの4つの電子遷移に伴う吸収スペクトルから合成した吸収曲線のピークの波長はCH2OH基の導入数と一次関係で変化することを示した。
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