抄録
(1) フェノール (狭義) ・ホルムアルデヒドの初期縮合物の研究として, まづSeebachの4, 4′-ジオキシジフェニルメタン (DPM) テトラアルコールの合成経過を述べ (1940), (2) 次で瀬戸, 堀内らのDPM3異性体のテトラアルコールの合成につき述べた (1953) 。 (3) 中間にFinnとその共同研究者のX~XIV報から, 特に3, 5-キシレノールとホルムアルデヒドの反応と官能基の活性度に関する経験則を紹介した (1951~2) 。 (4) 再びフェノール中間体に戻りR.W.Martinの単核フェノールアルコールの論文を紹介し (1951~2), (5) 最後にMegsonの“Chemical complexity of resins”というノボラック異性体数を計算した論文につき, 2, 3の所見を述べた (1955) 。