熱硬化性樹脂
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ポリアミドイミドオリゴマーのエポキシ樹脂硬化剤としての検討
向山 吉之西沢 廣
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1985 年 6 巻 1 号 p. 1-13

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抄録
ビスフェノールA型エポキシ樹脂に相溶するポリアミドイミド樹脂 (AI) の合成を試み, 得られたAIとエポキシ樹脂との硬化性を調べた。
その結果, ジフェニルメタンー4, 4′-ジイソシアナートとトリメリット酸無水物を原料とするAIの末端酸無水物基を, メタノールでハーフエステル化した酸末端ポリアミドイミドオリゴマー (AI-Me) は, エポキシ樹脂と相溶し, イミダゾール系触媒の存在下で硬化することが分かった。また, その硬化物のIRスペクトルは, アミド基とエポキシ基の含量が減少し, 逆にエステル結合が増加することを示した。このIRスペクトルの結果とモデル化合物を用いて行った解析結果とからAI-Meとエポキシ樹脂の硬化は, 末端酸とヱポキシ基との主反応の他に, アミド基へのエポキシ基挿入反応が関与していることが分かった。
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