感光性フィルム

抄録

印刷配線板用のフィルム状フォトレジストである感光性フィルムについて組成を中心に概説した。感光性フィルムでは, 光反応が高粘度媒体中で起るため, 感度は感光層のガラス転移温度に強く依存する。また, 厚膜の感光層中に存在する光開始剤の吸収に起因する光遮へい効果のため, 光反応に深さ方向での不均一性が生ずる。感光層組成物の設計にはこれらの因子を考慮すべきであることを強調した。最後に, 今後の感光性フィルムの主要な課題である解像度, 耐熱性, 操作性の向上について技術動向を述べた。