著者は滋賀県長浜市上山田町に位置する小谷山において、整備されている山道周辺で立ち入りのできる地域、及び小谷山外周部一般道周辺において2015年から2019年の5 年間に不定期ではあるが述べ11回の植物調査を行った。また今回の調査は、すべての植物を対象として行ったが、木本類及びシダ植物は同定が未整理のため草本類被子植物をリスト化した。今回の調査において確認された草本類は双子葉植物網、合弁花亜綱において11科23属28種。離弁花亜綱において14科20属25種。単子葉植物網において7 科35属37種。合計32科78属90種を数えた。その中で山地性の草本類は双子葉植物網、合弁花類において8種、離弁花類において6種、単子葉植物網において7種、合計21種を数えた。また帰化植物は双子葉植物網、合弁花亜綱において6種、離弁花亜綱において4種、単子葉植物網において11種、合計21種を数えた。本調査を通し調査区における植生現況は山道周辺と外周部一般道周辺の二つのタイプに分けることができ、山道周辺は主に低山に見られる植物が生育し、外周部一般道周辺は平野に生育する植物が多く確認された。また外周部一般道周辺では帰化植物の侵入も多く、今後山道周辺への影響も注視が必要である。調査時期や、環境変化の影響など、今後も継続調査が必要と考える。