静電植毛熱交換器を用いた蒸発促進

気化式加湿器の基礎研究

抄録

　近年、ビル空調の個別空調ヒートポンプや家庭のエアコンの普及に伴い、冬季の湿度不足が問題となってきている。ビルのセントラル空調に使用される蒸気加湿器や家庭用石油ストーブのやかん加湿器と異なり、熱源の温度が低く加湿及び調湿能力が不足することに起因する。そこで、ヒートポンプ凝縮気側のフィンチューブ熱交換器表面に、蒸発促進を目的とした繊維を植毛することで、低い冷媒凝縮温度で高い加湿能力、狭い冷媒凝縮温度変化幅で広い調湿能力幅を得られることが分かったので報告する。