抄録
タービン翼後縁やジェットエンジン燃焼器壁などに用いられるピンフィン冷却は,平行流路にアスペクト比の小さい円筒状のフィンを設置して伝熱を促進する技術である.本研究ではその性能向上を目的として,ピンフィンの取り付け角度が底面の熱伝達におよぼす影響を調べた.3種類(-45°,0°,+45°)の供試体について詳細な局所熱伝達率分布をナフタレン昇華法により調べた結果,それぞれの分布に特色が表れ,傾斜角を持つピンフィンよりも傾斜角を持たないピンフィンの方が底面の平均熱伝達率が高いことが明らかになった.