抄録
クラスレート水和物の生成に対し,界面活性剤の添加が顕著な促進効果を示すことが知られている.本研究では,セミバッチ式の生成容器内に充填された硫酸ドデシルナトリウムの水溶液と天然ガスを模擬したメタン+エタン+プロパン混合ガスからの水和物生成過程について,生成器内気相の組成変化に着目した実験研究を行った.構造_II_水和物のみが生成し得る条件下と,構造_II_及び構造_I_水和物のいずれもが生成し得る条件下のそれぞれにおいて,気相組成の経時変化と水和物生成速度を測定し,その結果の物理化学的解釈を試みた.