抄録
液体ガリウムをその融点以下の粘性流体中で落下させ、その冷却・固化過程における終端速度を計測した。Stokes近似における球の終端速度は球界面の境界条件に依存することが知られているが、固化しつつある液体金属球の表面は液体と固体の中間的な性質を持つため、それは液滴サイズや初期温度差などのパラメータに依存し、さまざまな現象が期待される。今回我々は、固―液の密度差による分裂、固体成分の剥ぎ取り現象を観察し、落下に伴う形状変化やサイズの減少を得た。本講演では、これらの現象と落下速度との関係を議論する。