早稲田大学高等学院
1984 年 33 巻 6 号 p. 24-37
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漱石門下生のなかで、百間が最も親密かつ頻繁な交友を結んだのは草平であった。夢魔的な『冥途』の世界に沈潜していた百間に、別様の文学の可能性を示嗾したのは草平であった。持ち前の駄弁を浄化したユーモラスな作品を勧めたのである。百間は草平の示嗾によって、草平との交友を題材にしたユーモラスな作品を書くことで、『百鬼園随筆』の世界に踏み出したのであった。
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