日本文学
Online ISSN : 2424-1202
Print ISSN : 0386-9903
宮沢賢治『春と修羅』第二集の構想試論(<特集>近代詩・詩表現の場)
杉浦 静
著者情報
ジャーナル フリー

1985 年 34 巻 11 号 p. 33-43

詳細
抄録

宮沢賢治の詩集、『春と修羅』第二集は生前未刊であり、収録予定作品も不明であった。これまでの数次の全集では、賢治自身の指定した期間内の日付を持つ詩を一括して第二集と称してきた。それゆえ、「移行的」「過渡的」性格の詩集と評されている。使用詩稿用紙その他により、「序」を書いた昭和三年夏における構想を復元すると、"自然"のスケッチ集という、明確な性格を持った詩集の姿が浮かび上ってくる。

著者関連情報
© 1985 日本文学協会
前の記事 次の記事
feedback
Top