麗沢大学
1989 年 38 巻 2 号 p. 54-63
(EndNote、Reference Manager、ProCite、RefWorksとの互換性あり)
(BibDesk、LaTeXとの互換性あり)
従来、賢治と天皇制とのかかわりは田中智学が提唱した国体論との関係において問題提起がある位であった。賢治における内なる<天皇制>はいかなる構造をもっているのか。それは具体的な作品分析を通じて明らかにされなければならない。ここでは「銀河鉄道の夜」をとりあげ、<不在>を喩として負っているジョバンニの父の解読を通してその構造を考察した。