1989 年 38 巻 6 号 p. 12-20
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昔日の栄華を自身の内景に抱える百歳の望憶を歌に舞に昇華させる、老残落魄の小町の風姿を、歌心の永遠の象徴として造型した。このことは、世阿弥のいわゆる風体の究極美「しほれたる」花論及び、舞の究極美、「老木の花」論形成に寄与したと推論し、詩心によって、望憶と祝言という二極対置構造を統一するという主想と構造を備えた様式美の発見・定位となり、世阿弥の「老いの美学」を完成させた。
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