相模女子大学短期大学部
1991 年 40 巻 11 号 p. 33-43
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日中戦争開始後、岡本かの子の随筆や論説には時局を迎える論調が目立つようになった。短編『東海道五十三次』の諸設定には、時代の反映を感じさせるところもあるが、ここには逆に、何かに統合されることを嫌い自由に流れていくことへの憧憬が描かれ、かの子独自の主題が貫かれていた。「街道」の意味を考えながら、小説の中で保たれていたかの子の、「他人の脈」につながろうとする動きを探る。
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