日本文学
Online ISSN : 2424-1202
Print ISSN : 0386-9903
物語のなかのセクシュアリティ : 男性像と女性像の相互性をめぐって(<特集><男性>という制度-近代日本文学のなかの男性像)
関 礼子
著者情報
ジャーナル フリー

1992 年 41 巻 11 号 p. 61-71

詳細
抄録

小学校六年生国語教材『どろんこ祭り』と『赤い実はじけた』を、ふたつのテクストとしてみた場合どのような作品として読めるか私見を述べてみた。テクストの中心的なテーマである少年・少女の「セクシュアリティ」が、規範としてのジェンダーにとらわれており、そこからの「創造的越境」に欠けている点を指摘し、「セクシュアリティ」は男性性・女性性が葛藤しあう相互的なものであることを、『銀の匙』というテクスト分析をつうじてあきらかにした。

著者関連情報
© 1992 日本文学協会
前の記事 次の記事
feedback
Top