筑波大学附属駒場中・高等学校
1992 年 41 巻 5 号 p. 40-49
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近年、都市伝承や宮廷伝承という概念を用いて王朝文学を読もうとする動きがある。しかし、都市や宮廷における伝承の実態が明らかにされたわけではない。そこで、『枕草子』をとおして、物語(世間話や雑談、噂の意味)の場としての宮廷を論じてみる。定子の後宮は、殿上人や一条天皇を巻き込むかたちで宮廷文化を創り上げようとしている。そこには、とりとめもない物語が権力の獲得につながってゆく様子を見てとることができる。
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