静岡英和女学院短期大学
1993 年 42 巻 9 号 p. 1-8
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古き言(こと)、つまり古歌を記憶し、引用することが定子の場の基本的姿勢であり、そこでは言(こと)の意味づけと有効性とが絶えず求められていた。その一翼を荷ったのが清少納言だが、同時に、彼女が自由で多様な言説の創始者であることにも目を向ける必要があろう。時に彼女は鄙の地に旅をし、鄙の発言や路上を疾走する異形の車、及び車を追って狂奔する肉体の浮沈を描出することで、場の論理を越える言説と語りのスタイルを確立したのである。
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