日本文学
Online ISSN : 2424-1202
Print ISSN : 0386-9903
読み手による視点の設定(<特集>批評する文学教育-世界を読みなおすことばの力を-)
深川 明子
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1994 年 43 巻 8 号 p. 23-30

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抄録

読むこととは、読者自身が作品世界を創ることである。創られた作品世界には創り手である読者の思想-批評精神-が反映されている。つまり、作品世界の創造それ自体が批評活動である。批評活動を活発に行うためには、テキストに規定された視点で読むのではなくて、読者が独自に視点を設定して読むことが必要であり、有効である。そのことを、「春先のひょう」「手ぶくろを買いに」の教材で実証した。

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© 1994 日本文学協会
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