静岡英和女学院短期大学
1995 年 44 巻 9 号 p. 1-9
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「小白河八講」の章段は、牛車の駐車と退場が、座の内外の人々の集中的な視線を呼びおこすだけでなく、それを基点として様々な感情の昂ぶりと言説を形成することに於て注目される章段である。史実の上からは花山天皇退位直前という苛烈な政治情況にありながら、「牛車」の位置は語られることのない歌語りと、和歌への相対化のまなざしによって、「現実」を越境する枕草子の<表現>の行方を提示している。
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