筑波大学大学院
1998 年 47 巻 2 号 p. 10-21
(EndNote、Reference Manager、ProCite、RefWorksとの互換性あり)
(BibDesk、LaTeXとの互換性あり)
「モデル問題」は、藤村や同時代の読書慣習との関連で言及されることが多い。だが資料をつぶさに当たり直すと、この事件はそれらの問題のみには回収されない大きな広がりをもっていたことがわかる。本稿は、作家とモデルの関係の再配置や、モデルにされた者たちの発言権、<身辺描き小説>の前景化などの問題とかかわった、より広い範囲におけるメディア空間の変動の契機として、「モデル問題」を捉え直す。
すでにアカウントをお持ちの場合 サインインはこちら