山形大学
2001 年 50 巻 7 号 p. 11-20
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建保三年『内裏名所百首』は、作者に独創を求める新しい構想の百首であった。企画に関わった順徳天皇と定家の作には、政教性と関わる<内>志向と、新しさを呼び込もうとする<外>志向の差異がある。その定家の試みは、陸奥という空間への関心を核に据え、現実に旅をした西行を意識しつつ、ことばの可能性に賭ける自らの方法を貫くものだった。以て定家は、停滞し逼塞しつつある和歌の再生を目指したのである。
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