中央大学杉並高等学校
2003 年 52 巻 9 号 p. 41-52
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田村俊子『蛇』(「中央公論」大正五年十二月)と永井荷風『蛇つかひ』における「悲しい」という言葉の機能性に注目し、感傷の暴力性について考察した。そして、『蛇』は、『蛇つかひ』に描かれているような自閉的な感傷としての「悲しい」を、コミュニケーションの場に開く設定を備えることで、同時代において特権化された、感傷としての「悲しい」を支える言語システムを転覆する過程を示したテクストであると論じた。
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