日本文学
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絵双六に見られる庶民文化の空間(<特集><近世>という空間)
加藤 康子
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2004 年 53 巻 10 号 p. 53-62

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抄録

江戸時代の中・後期に盛んに刊行された絵双六は、それぞれの主題に関連する素材をコマに配置して視覚的に描いている。一枚の平面ではあるが、各コマの内容と並べ方によって主題をめぐる要素の位置づけが示され、その世界観が立体的に描かれていると考えられる。主題は多岐にわたっているため多様な文化諸相が見られ、庶民文化を具体的に示す資料として注目される。数点の具体例を挙げて絵双六に見られる庶民文化の空間を見ていく。

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© 2004 日本文学協会
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