椙山女学園大学
2007 年 56 巻 7 号 p. 44-52
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能は「幽玄の風体」で「言葉優しき」ことを最上とし、恐ろしいはずの「修羅道」や「地獄」を恐ろしい感じを持たせないよう工夫した。例えば、「地獄」の記述では肉体的な苦痛の表現を最小限に留めた。また、修羅道は仏教では修羅王の眷属として帝釈天と戦う場所だが、現世での敵同士が戦い続ける場所として描いた。このような「来世」観は仏教書の説くところとは異なるが、「劇」の「方法」として、能に共通する「来世」の描き方となった。
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