北海学園大学
2008 年 57 巻 12 号 p. 24-36
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坪内逍遙の『一読三歎 当世書生気質』には夫婦の情動の空間として閉ざされていく直前の家庭の姿が、その過剰なる外部としての<朋友たち>の絆とともに描かれている。そうしたホモソーシャルな絆は、『小説神髄』で定義されているような、所与として主体の内側にあり、異性愛において<自然>に発動するという「人情」の様態を超歴史化すると見えなくなってしまう、それが編制されるまでの不安定で重層的な過程を指し示していたといえよう。
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