東京学芸大学大学院・日本学術振興会
2013 年 62 巻 12 号 p. 23-32
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本稿は初期宮沢賢治受容に着目し、彼のイメージ生成と流通の様態を明らかにするものである。生前の賢治は、テクストの表現の革新性をもって評価されていた。しかし、それが『宮澤賢治全集』(文圃堂書店)の出版を前後に、賢治の〝生活〟を強調した解釈が目立つようになる。こうした評価の転換は、賢治をめぐる情報の蓄積はもちろんのこと、彼のイメージが流通した文学場の文脈が絡み合うことで生じた現象であった。
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