2013 年 62 巻 4 号 p. 23-31
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文学テクストの電子情報化、ネットワーク化が進んでいる。研究者や批評家にとって一見便利になったかに見えるが、紙媒体の「書物」という形態に孕まれた独自の「手の体験」が、そこでは衰弱してゆくことが危惧される。読むという行為の豊かさは、不透明なテクストの意味を知的認識によって透明化することよりもむしろ、テクストからその自明性を?ぎ取り、知によっては透明化しきれずに残る混濁した残滓のなまなましい「手触り」を体感し顕彰することの方にある。
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