日本文学
Online ISSN : 2424-1202
Print ISSN : 0386-9903
特集・中世文学における言葉とイメージの連環
中世歌謡の言葉とイメージ
植木 朝子
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2017 年 66 巻 7 号 p. 2-12

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抄録

文学作品が享受者に示そうとする世界は、選ばれた言葉の持つイメージによって構築されるが、散文作品に比べて、比較的短い韻文作品においては、一語一語のイメージが作品世界の印象により大きな影響を与えると言ってよいだろう。本稿では、今様と室町小歌の詞章を、古典文芸によるイメージ、聴覚によるイメージ、視覚(意匠・文様)によるイメージの観点から考察し、享受者に与える流行歌謡としての新しさ、面白さを指摘する。

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