日本観光学会誌
Online ISSN : 2436-7133
Print ISSN : 1341-8270
高速道路IC利用の県外観光旅行者がもたらす経済誘発効果-長野県を対象にして-
神頭 広好石川 修一小沢 健市
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ジャーナル オープンアクセス

1998 年 32 巻 p. 25-33

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抄録
最近, わが国において余暇時間の増加や観光に対する相対的な交通費用の低下にしたがって, 国内国外を問わず観光旅行をする傾向が強まっている。この状況下において, 観光開発やリゾート開発は地域活性化を計るには重要な要素であり, 観光産業は国及び地域の経済水準を上昇させてきた。これらの観点から, 1998年2月に冬季オリンピックが開催される長野県に照準をあて, 同県における高速道路のインターチェンジ(I. C.)を利用する県外観光旅行者が同県に対して, どのくらいの経済効果をもたらしているかを産業連関分析を用いて推計した。その結果, 県内総生産額(76400億円)に対するICを利用する県外観光旅行者がもたらす生産額(生産誘発額)は1.7%である。また, 県内小売り業生産額(販売額)に対する商業の生産は1.5%である。さらに, 生産誘発効果は1.83倍である。
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© 1998 日本観光学会
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