日本観光学会誌
Online ISSN : 2436-7133
Print ISSN : 1341-8270
ランク・サイズモデルが意味するもの -観光地への応用-
神頭 広好
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2003 年 43 巻 p. 13-19

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抄録

 本研究では、 空間経済学の分野で複雑系の一例としてよく挙げられているランク・サイズモデルに照準をあて、まず観光資源を有する地域および都市の魅力がもたらすプッシュプル作用によって観光旅行者の移動が始まり、 ついで観光旅行者の数によって観光地の魅力または規模としての順位が出来上がるという前提のもとで、 ラン クサイズモデルから推計される係数または観光地 (魅力または規模) のランク弾力性が、 時間 (短期と中期) および空間に対してインプリシットな意味を有していることが、4つの空間モデル (ポテンシャル、 重力、 介在 機会、因果連鎖)との関係から考察された。 最後に、 ランク サイズモデルが県別の国立公園入場者数、県立公 園入場者数、 温泉地宿泊者数および遊園地・テーマパーク入場者数に応用される。

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© 2003 日本観光学会
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