日本化学会誌(化学と工業化学)
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一般論文
N-(フェニルアルキル,2-ピリジル,または2-ピリジルメチル)-o-スルホ安息香酸イミド類の光化学反応
小野 勲北村 伸黒田 聡佐藤 佳孝稲吉 倫子
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2000 年 2000 巻 1 号 p. 13-18

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抄録
N-(フェニルアルキル,2-ピリジル,または2-ピリジルメチル)-o-スルホ安息香酸イミド類2-5をエタノールおよびベンゼン溶液中で光照射した。エタノール溶液中ではベンズアミド7,9,11,14が,ベンゼン溶液中では2-フェニルベンズアミド8,10,12,15が生成した。しかし,N-ピリジル-o-スルホ安息香酸イミド(5)の場合,ベンゾナフチリジノン13も生成した。環化反応はS1状態から起こることが三重項消光実験から明らかにされた。これらの光化学反応は二酸化硫黄が脱離して生成したビラジカルを経由して起こると推定された。N-プロピル-o-スルホ安息香酸イミド(1)のメタノール剛性媒体を15Kで光照射した後のESR測定では,g=2.0048のモノラジカルおよびメチルラジカルのシグナルが観測されたが,ビラジカルは検出できなかった。
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© 2000 The Chemical Society of Japan
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