抄録
通常,活性炭原料とならない低品位炭である褐炭(オーストラリア産ヤルーン炭,C:64%)や風化炭(中国内蒙古産,C:54%;灰分19%)に対して,強アルカリ性のNaOHあるいはKOH(2-3.0倍量)を加えることによって,比較的低温(775-875K)で比表面積1000m2/g以上の粉末活性炭が収率よく得られることを見いだした。たとえば,NaOH比2.5-3.0,973Kで風化炭を焼成すると,比表面積1000m2/g以上の活性炭が収率33-36%でそれぞれ得られた。
この温度範囲では,弱アルカリであるNa2CO3やK2CO3は賦活効果を示さず,NaOHやKOHの賦活作用は原料中のフェノール性ヒドロキシ基と置換することにより発現すると思われる。原料中のカルボキシル基などの分解によって生ずる二酸化炭素はアルカリを消費するので,カルボキシル基含量の少ない褐炭あるいは事前に加熱処理した風化炭の方がアルカリによる賦活効率が高いことが確認された。さらに,風化炭中に灰分として多く含まれるケイ酸(約7.5%)が,アルカリと焼成賦活後の水洗によって得られた活性炭中には約4%程度にまで除去されることがわかった。