日本化学会誌(化学と工業化学)
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一般論文
糖蜜脱色に用いた中国産バガス活性炭の再生
夏 嘉安野田 清香川 詔士
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2001 年 2001 巻 11 号 p. 637-644

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抄録
合成メラノイジンの脱色を中国産のバガスから製造した活性炭を用いて行った.メラノイジンは糖蜜中の色素でグルコース,グリシン,炭酸水素ナトリウムで合成したものを用いた.砂糖工場にとってバガスは自社工場の廃棄物であるから活性炭の原料として安価で容易に入手できる.このバガスを1073 Kで炭化 · 水蒸気賦活することによって活性化した.得られた活性炭は市販活性炭に近い878 × 103 m2/kg以上の比表面積の値を示した.中国産バガス活性炭はタイやブラジル産バガス活性炭と同等以上にメラノイジン吸着量を持つことがわかった.また,廃活性炭の再生回数の増加とともにミクロ孔容積が減少し,メソ孔容積が増加することから活性炭の細孔構造が変化することが明らかとなった.中国産バガス活性炭の再生収率を再生回数との関係から求める実験式を得た.
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© 2001 The Chemical Society of Japan
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