工業化学雑誌
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(149)ビタミンA結晶性誘導体について(第1報)p-ヨードビフェニル・ビタミンAウレタンの合成
阿河 利男鶴岡 誠小森 三郎
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1954 年 57 巻 4 号 p. 323-325

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抄録

1. ビタミンAの結晶化試薬としてのP-ヨードビフェニルイソシアナートは極めて優秀であって,ビタミンAエステルの結晶化に要求される如き低温度は必要とせず,-20℃程度の低温で充分である。
2. P-ヨードビフェニルビタミンAウレタンは328mμ に吸収極大を有し,E1cm1% 328mμ=814,活性化ジクロル.ヒドリン法によるビタミンA濃度は1,550,000I.U./gを示した。融点137.0-138.0℃の淡黄色針状結晶である。吸収スペクトル値,ビタミン濃度から概算して純度は99%程度と思われる。3.鯨肝油から経済的に容易に達し得るビタミンA濃縮物を取り,易結晶性のビタミンAウレタンを作った。本方法はビタミンAを固体化する方法として有効と思われる。

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