工業化学雑誌
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メチルビニルケトンとイミド,アミドおよびチオアミド化合物との反応
新井 秀男島 重夫村田 二郎
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1959 年 62 巻 1 号 p. 82-85

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抄録
メチルビニルケトンとイミド,アミドおよびチオアミド化合物との反応をこころみた。
フタルでミド,コハク酸イミドから塩基性触媒により,サッカリンからは硫酸を触媒に用いていずれもN-3-ケトブチルイミドをうることが出来た。しかしアミドとの反応には成功しなかった。
また2-メルカプトベンゾチアゾール(a),2-メルカプトベンゾイミダゾール(b)および2-メルカプトベンゾオキサゾール(c)との塩基性触媒による反応では,(a)からはN-置換体,(b)からはN,N'-ジ置換体を(c)からはN-およびS-置換体を得た。
さらにモノフェニルチオ尿素からはメタノール中の反応でmp170℃の結晶を,エタノール中ではmp155℃,η-ブタノール中ではmp140℃の結晶を得たが,これらは3-フェニル-6-メチル-2-チオ-2,3,4,5-テトラヒドロピリミジンとアルコールとのコンプレックスであると考えられる。
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