1959 年 62 巻 11 号 p. 1667-1670
プロピレンとホルムアルデヒドとのPrins反応において,常圧反応の溶媒としては水よりも酢酸がすぐれており,触媒としては過塩素酸がもっとも有効でBF3触媒も硫酸と同様に用いられることを示した。いずれの反応においても無視できない量のテトラヒドロピラノール-4,あるいはその酢酸エステルが4-メチル-1,3-ジオキサンおよび1,3-ブタンジオ一ールル,あるいはそのジ酢酸エステルとともに生成することが認められた。プロピレンとの比較のため塩化アリルのPrins反応をも試み,この場合にはBF3触媒がとくに有効であることを明らかにした。なお反応生成物である1,3-ジオキサン誘導体,ピラン誘導体および1,3-ブタンジオール誘導体の性質についても詳細な研究を行なった。
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