1959 年 62 巻 7 号 p. 928-930
Na2O-SiO2-H2O系の蒸気圧を地球化学的見地から,温度200~360℃の範囲で,Na2O-H2O系の蒸気圧と比較測定した。実験には,銀板で内張りした内容約20cm3の鋼製オートクレーブを使用した。Na2O-SiO2-H2O系の蒸気圧はNa2O-H2O系の蒸気圧にくらべて高い値を示し,ケイソウ(珪曹)比が増大するにつれて,その値は高くなり,ケイソウ比2においては,純水の蒸気圧に近い値が測定された。蒸気圧に及ぼす濃度の影響はケイソウ比が増大するにつれて小さくなり,ケイソウ比2においては,濃度の影響はほとんど認められない。ケイソウ比が増大するにつれて,ケイ酸塩の会合および凝縮が進行することが推測される。
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