1960 年 63 巻 2 号 p. 287-288
Kolbe-Schmitt反応によるパラオキシ安息香酸の生成機構を解明するためには,反応生成物中のサリチル酸およびパラオキシ安息香酸モノおよびジカリウム塩の定量が必要である。著者はガラス電極による電位滴定によって,これらの塩の定量を試み,塩酸による滴定によってパラオキシ安息香酸ジカリウム塩を,水酸化カリウムによってパラオキシ安息香酸モノカリウム塩を定量することが出来た。この定量法によって,石炭酸カリウム塩と,炭酸ガスとのKolbe-Schmitt反応生成物中に約29%のパラオキシ安息香酸モノカリウム塩が存在することを確かめた。
この記事は最新の被引用情報を取得できません。