6種類の顔料を熱重合アマニ油に分散させたサスペンジョンについて定常流見かけ粘性率,塑性粘性率,降伏価および動的特性を2 種の共軸二重円筒型レオメーターを用いて測定した。用いた顔料はクロム・エロー10G , プルッシアン・ブルー,カーミン6B,フタロシアニン・ブルー,レーキレッドCおよびカーボンブラックであった。定常流動測定では系の構造破壊過程を追求し,それを表わす係数α を求めた。他方,低振動数領域における動的方法によって系の静止状態を追求し,油中における顔料の分散性を検討した。それぞれの顔料の間にはα の相違により分散性の差異が認められたが,特にα の大きい有機顔料は動的粘弾性率も大きく,無機顔料とくらべて内部的構造をつくり易く分散性がよくないことが示された。
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