1961 年 64 巻 5 号 p. 791-795
22種のテルペン炭化水素類のクロマトグラ本を,4種の固定相(PEG6000,TCP,squalene,squalane)について検討した。試料注入量と保持時間の関係を各炭化水素について決定し,試料量ぜロにおける各試料の内部標準物質(1,8-シネオール, シクロヘキサノール) に対する絶対的相対保持値を決定した。また調合試料につき各固定相を用いた場合の分離能について検討した。その結果,いずれの固定相を用いた場合も各炭化水素の溶出順位は大体沸点順位と一致した。また試料注入量の増加により保持時間が大となり,溶出順位のおそいものほどこの傾向が顕著であった。PEG6000では尖鋭なピークが得られ分離能が最もよく, 試料の分解や異性化がみられず, 分析所要時間が最も短い。TCP ではp - メンタンの立体異性体の分離がなされた。squalaneはsqualeneよりも分離能悪く,β-ピネンの分解をともない4種の固定相のうち最も性能が悪いことを見出した。
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