工業化学雑誌
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テーリングを示さない固定相担体の研究
高山 雄二
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1961 年 64 巻 5 号 p. 803-806

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抄録

固定相担体に対する固定相液体の量を減ずることは, 保持時間の減少, ガスクロマトグラフ法の迅速化, イオン化検出器におけるダークカレントの減少上好ましいので, アルゴンガスクロマトグラフを用いC - 2 2 , セライト酸処理物等につきDOSの量を25~1%間に変化させ,種々の試料を注入し,ガスクロマトグラムのピークの保持時間,テーリングの具合を検討した。その結果DOSの量が少なくなると,炭化水素のような疎水性物質では悪い点はみられないが,親水性試料になるほどピークははげしくテーリングを示し,使用にたえないことがわかった。その改良を研究した結果,セライト酸処理物を強熱焼成することにより,このような欠点がほとんど認められないすぐれた固定相担体をつくることができるようになった。

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