1961 年 64 巻 6 号 p. 1151-1153
ヘキサメチレンジアミンと1 , 4 - ブタンジオール・ビスクロル炭酸エステルとの重縮合で得た6 , 4 - ポリウレタンにはクロル炭酸エステルのこん跡あるいは末端にクロル炭酸基を含むため,高温に保つとそれらが分解して塩酸を放出し,熱分解を促進すると考えられる。したがってクロル炭酸基の塩素を出来るだけ除去する目的で, アンモニア処理, アルコール処理あるいはピリジン処理を行なった。その結果,各処理ポリウレタンは塩素含有量が少なくなるとともに熱分解にも効果が現われ熱安定性がよくなった。すなわち,アルコールで処理したものの熱分解速度最も小さく,その値より見た熱安定性は未処理のものに対し約1.5倍を示した。またアンモニア処理,ビリジン処理のいずれの場合も未処理のものより熱安定になった。更に熱分解の活性化エネルギーを求めて35kcal/molを得た。
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