工業化学雑誌
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アルキルグリシジルエーテルの重合
岡田 鉦彦藤井 省造山下 雄也石井 義郎
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1963 年 66 巻 1 号 p. 115-119

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抄録

10種類のアルキルグリシジルエーテル(アルキル基:メチル,エチル,イソプロピル,n-ブチル,イソブチル,sec-ブチル,t-ブチル,2-エチルヘキシル,シクロヘキシルおよびベンジル)をアルミニウムアルコキシド-塩化亜鉛系触媒と,有機アルミニウム化合物触媒とにより重合させて,次の結果を得た。
1)アルミニウムアルコキシド-塩化亜鉛系触媒では触媒2成分のモル比がほぼ2:1のとき触媒活性は最大になった。
2)有機アルミニウム化合物触媒の活性はAlEt3>AlEt2Cl>AlEtCl2の順であった。
3)アルキル基による重合性の差は一般に顕著でないが,メチルグリシジルエーテルは重合性が小さい。4)得られたポリアルキルグリシジルエーテルはアルキル基の種類により,ゴム状から一部結晶性の白色固体まで変わり,有機溶剤に対する溶解性にもかなりの差違がみられた。

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