1963 年 66 巻 1 号 p. 95-99
塩化亜鉛濃厚水溶液を溶剤とし,アゾビスイソブチロニトリル(A系)および過硫酸カリウム(B系)をそれぞれ開始剤として,アクリロニトリルの均一系溶液重合を行なった。全重合速度Rpと生長の見掛けの活性化エネルギーEaは次式で表わされる。
ここで,AIBNはアゾビスイソブチロニトリル,ANはアクリロニトリルを示す。
紫外吸収スペクトルおよび粘度測定から,生長過程にはアクリロニトリルに対する塩化亜鉛の配位が関係することが予測された。B系の開始機構は,塩化鉄(III),ベンゾキノン添加によって重合が禁止されないことからみて,かなり複雑なものであることが推測される。ある研究が発表されている。
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