工業化学雑誌
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水酸化アルミニウム析出反応装置上の問題
下里 純一郎
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1963 年 66 巻 2 号 p. 184-188

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抄録

アルミン酸ナトリウム溶液から水酸化アルミニウムを析出させる工程で使用される析出設備は,原理的には容器内で固体粒子としての種子ならびに析出物を液にけん濁するようにかきまぜ作用を行なわせるもので,従来から変わりないものであるが,その形態については多くの改良が加えられ漸時変化しつつある。本報においては,析出設備の問題点として,析出槽容量,連続式析出法,かきまぜ方式を取り上げ,現在の析出設備が進歩すべき方向を示唆した。主として検討した要点は次のとおりである。(1)析出設備の最適容量は,仮定した工業的な条件ではアルミナ日産t当り70~80m3程度である。(2)析出設備で連続方式の非連続方式に対する利点を列挙した。(3)析出槽のかきまぜ方式は析出槽容量の増大に伴ない空気かきまぜが機械かきまぜよりも有利であると判断される。

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