1964 年 67 巻 8 号 p. 1144-1147
ベンゼンおよび水の蒸気を空気とともに加熱した銅塩の上に通じるときは,前報のベンゼンの銅塩による液相酸化の場合と同様な反応が銅塩の表面で起こって石炭酸が生成すると考えられ,種々の銅塩を触媒としてベンゼンの気相酸化を試みた。その結果,石炭酸生成の触媒能は他の金属塩あるいは金属酸化物に比べて銅塩が非常に優れており,銅塩の中でもリン酸銅がもっとも良い触媒作用を有することがわかった。リン酸銅を触媒とした450℃での気相酸化において,石炭酸の生成率は約2mol%であった。
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