1965 年 68 巻 2 号 p. 304-307
可変原子価を有する金属塩触媒と開始剤を用い,p-キシレンを液相空気酸化して得られるテレフタル酸は,一般に黄色ないし淡黄色に着色している。そこでこの着色物質を分離確認することを目的として研究を行なった。まず種々の分離法を検討した結果, テレフタル酸をエチルエステルとし, 着色留分を濃縮した後, 活性アルミナ- カラムクロマトグラフィ ーに通すことにより,分離が可能であることを見出した。この方法により着色留分を分離した結果,主として無色結晶および黄色結晶が得られ, 前者は4,4'-ジカルボキシベンゾフェノン, 後者は3,6-ジカルボキシフルオレノンであることを確認した。
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