工業化学雑誌
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重縮合型感光性樹脂の感光性
沈 貞燮吉永 忠司菊池 真一
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1965 年 68 巻 2 号 p. 393-397

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抄録

著者らの合成した無水フタル酸-グリセリン重縮合物シンナメート,イソフタル酸-グリセリン重縮合物シンナメート,フルフラールーアセトン重縮合物の感光度特性を支配する諸因子を,それらの残膜収率,固相における紫外吸収スペクトルなどから考察し,あわせて残膜収率法による感度表示のこの種の樹脂への適用いかんについて検討した。残膜収率は塗布膜重量に依存し,露光時間と指数関数的な比例関係があり,同系樹脂ではその重合度が大きいほど感光度がよかった。ある感光性樹脂に有効な増感剤は経験的に選ぶほかはなかったが,その効果はある飽和値内では増感剤の添加濃度と比例関係があった。これらの結果から,試料に供した上記タイプの感光性樹脂にも,その感度表示として残膜収率法が適用できることが確かめられた。

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