1965 年 68 巻 9 号 p. 1785-1789
電解質存在下におけるノニオン-アニオン混合活性剤による塩化ビニリデン・塩化ビニルラテックスの生成条件の検討を行なった。エチレンオキシド付加モル数の種々異なるノニルフェノール付加物と,2種のタイプのアニオン活性剤を種々の割合に混合して用いて乳化重合を行なった結果,重合中に生成する凝固物の量は,電解質が存在しない場合には,混合組成のほぼ中間において極大を示すが,電解質が存在する場合には,アニオン活性剤の混合率の増加とともに,急激に減少すること,および重合初速度は混合組成に応じてそれぞれの初速度のほぼ中間の値を示すが,ラテックス粒子は混合率の増加とともに急速に小さくなることを見出した。さらに,電解質の添加量が適当であるときには,それぞれ単独でより安定な重合結果を与える活性剤を組合せたほうが,より安定な重合結果が得られることがわかった。
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